胃瘻開設術後の栄養管理

経鼻管注入で逆流(嘔吐)があり、胃瘻開設術を受けたお子さんのお話。


無事に手術は成功。

退院したと連絡をいただき、ご自宅を訪問しました。




私:術後、嘔吐はみられますか?

お母さん:今は無いかな。でも、便秘。浣腸しても出ないなんて初めてで不安。


私:手術前と栄養(注入物)は変わりましたか?

お母さん:初めは手術前と同じラコールを入れていたけれど、
 嘔吐が見られたから、エネーボに変わりました。
 エネーボに変更後、嘔吐は少量だけありました。

 病院に「退院後は、お粥を混ぜたりして、お母さんが考えて調整してください」と言われました。

 エネーボだけだと嘔吐しちゃうから
 エネーボとお粥を混ぜて少し固めにしてあげると嘔吐は無くなりましたけど…

 おしっこの量も少ないし、うんちも堅いから、
 栄養が合っていないのかな?水分が足りていない??




上記の会話の中に奇妙な部分があります。
読者の皆さまは、お気づきになられますか??







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「退院後は、お粥を混ぜたりして、お母さんが考えて調整してください」


術後の栄養管理。
いくら術後の状態が安定したからといって、「家に帰ったらお母さんに任せるよ!」では、母は不安です。moblog_043201cd.gif


病院側としては、
お子さんのその時の状態に応じて、栄養を調整し、管理していくべき。
お母さんは、毎日お子さんの様子を見ているから、お子さんの変化に気づける。
だから、退院後はお母さんの判断で栄養を管理することが一番最良。
と考えたのでしょうね。


考え方としては間違ってはいないのでしょうが、
退院直後からは、荷が重いですよね。moblog_ed111f67.gif


院内は常に室温・湿度などの管理がされていて、過ごしやすい環境が整っています。
退院すると、蒸し暑かったり、急に冷えたり…外的環境に変化が起こりやすい状態になります。
在宅で環境を一定に保つことは、ほぼ不可能ではないでしょうか。


退院後、医療の知識に乏しいお母さんが、
お子さんの様子を見ながら栄養を管理をすると、どうなると思いますか?

もし体調が悪化した場合、栄養管理の影響なのか、その他の要因の影響なのかの判断が難しくなります。
そして何よりも、お母さんは『自分の判断が悪かったのではないか』と焦り、落ち込みます。



【対策】
病院側は、
院内で栄養管理を行い、最適と思われる栄養(内容・分量)をご家族に伝える。
退院後も病院が指定した(院内と同様の)栄養管理を行い、様子をみる。

ご家族は、
栄養が合っていない(変更の必要がありそう)と感じたら、まず医師や看護師に相談し、その後調整を開始する。



≪訪問看護が関わっている場合≫
病院側は退院時に訪問看護師に院内での栄養状況やお子さんの状態を報告、
訪問看護師とご家族で相談しながら栄養の調整を行うよう指示を出す。




もし「ご家族の判断で―」と言われ、悩んでいるご家族がいらっしゃいましたら、
悩みながら頑張るのではなく、自分で判断するのは不安であることを正直に医師に伝えてみてくださいねmoblog_bb6e0a97.gif


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