診断の意義。~診断名に惑わされないために~

狭義の発達障害(『自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害(PDD)、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの』 )は、脳機能の障害でありながら、MRI等の脳の検査を行って診断することは殆どありません。


自閉症のチェックリスト

注意欠陥多動性障害のチェックリスト・・・



日々のお子様の様子が、各々の疾患で見られやすい 『 症状 』 と、どの程度合致しているかをチェックして診断していることが殆どです。
全く当てはまらない訳でもないけれど、いくつか合致する症状がある場合、『自閉傾向』や『自閉症の疑い』と診断されます。




ここで注目して頂きたいことは『 決定的な根拠がなくても、診断名が付けられている 』 ということです。




診断名は、医療を利用する為に必須のものです。


例えば、腹痛で病院を受診し、整腸剤を出されたとします。腹痛の原因は不明。
そのような場合でも診断名はカルテに記載されています。
大半の診断は「急性胃腸炎」でしょうか?急性胃腸炎とは「お腹が急に炎症を起こして痛みが出ている」という症状を指しているに過ぎません。しかし、診断名がなければ医療保険の適応にならないだけではなく、医師が薬を処方することも出来ないケースがあり、医療制度上で 『 診断 』 はとても重要なものなのです。



このように、診断名とは必ずしも 『 病名 』 を示すのではありません。

予防を目的とした医療行為や療育を行うために、『 症状を名詞化 』 しているだけのケースも少なくないのです。



因みに、脳性麻痺の診断は、麻痺が脳機能の障害によるものであることのみを示しているものです。
脳性麻痺となった原因は多岐に渡り、検査で原因疾患を特定出来ないことも多いようです。
原因疾患が分からずとも治療をする必要性があることは明らかであると判断した医師は、『脳性麻痺』の診断名を付けることで治療を行っていきます。



・診断名は、治療や療育を受ける為に必要なもの。

・診断名は、疾患(病気)を示す場合よりも症状を示すことの方が多い。


この2点を覚えておいてください。


診断はあくまで、医療制度上必要なものです。
『 症状 』 とは、適切な関わりを行うことで、大きく変化する可能性のあるものです。
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